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2008年10月26日 (日)

できそこないの男たち

http://www.amazon.co.jp/%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%81%9D%E3%81%93%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%AE%E7%94%B7%E3%81%9F%E3%81%A1-%E5%85%89%E6%96%87%E7%A4%BE%E6%96%B0%E6%9B%B8-371-%E7%A6%8F%E5%B2%A1%E4%BC%B8%E4%B8%80/dp/4334034748/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1224952148&sr=8-1

いよいよ今週末に迎えることとなったイベントに向けて、「生物と無生物のあいだ」の福岡氏の最新刊を読み終えた。

中盤は一つひとつ確認しないとなかなか理解が深まらない。これは「生物と無生物のあいだ」でも感じた事だが、私が高校で生物を学ぶことの無かったからだと思う。XY自体習ったことが無い。わかっている人には余計な話に感じるであろうが、たとえを引用している部分はとても助かる。

エッセイ的な部分も少なくない。科学か思想かという部分で読み分けていく必要がある。なかなか面白い視点だ。なぜか、新書では珍しい長いプロローグとエピローグがある。もしかして小説だった?

あと、印象に残ったのは「私たちは知っているものしか見ることができない」という科学的アプローチから真理を言い当てている部分。この言葉には響くものがあった。

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2008年10月25日 (土)

リピート

http://www.amazon.co.jp/%E3%83%AA%E3%83%94%E3%83%BC%E3%83%88-%E6%96%87%E6%98%A5%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%81%84-66-2-%E3%81%8F%E3%82%8B%E3%81%BF/dp/4167732025/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1224924088&sr=8-1

イニシエーション・ラブの乾くるみ著。イニシエーション・ラブではかなり巧妙なストーリー展開が気に入ったので、この本も読んでみた。

基本的にはタイムトラベル系のストーリー。映画でも本でもタイムトラベル系の醍醐味は、タイムトラベルによってどのような矛盾が生じるか、という点になる。この点が意表を突けばつくほど面白い作品となる。

乾くるみは数学科出身なので、それほど文章表現が上手いわけではない(下手なわけでもないが)。一方で、時系列の捩れのトリックが巧妙。

しかし、この本でも、そのトリックは矛盾が無いようにかなり考えられており、面白くないというわけではないが、残念ながら斬新ではない。この本の面白さは、そのタイムトラベルを「そして誰もいなくなった」につなげるという発想自体がおもしろいとは言える。

前半と後半で大きく話の軸は異なる。前半のタイムトラベルがひどくくどい気もするし、後半はもう少し二転三転してもよいのでは?特にタイムトラベルの矛盾を利用して・・・

面白くなくはないが、前回のイニシエーションラブのような驚きは無い。期待よりも評価は低い。

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2008年10月18日 (土)

イーグル・アイ

http://www.eagleeyemovie.com/intl/jp/

これだけ宣伝して、期待させるようなCMをしておいて・・・がかかりです。ありきたりのストーリー展開、観てられない。

これイーグル・アイでなく「グーグル・アイ」の間違いです。もしくは監督あモジッテいるだけ。

確かに「グーグル・アイ」は恐ろしい・・・が。

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2008年10月14日 (火)

海辺のカフカ(下)

http://www.amazon.co.jp/%E6%B5%B7%E8%BE%BA%E3%81%AE%E3%82%AB%E3%83%95%E3%82%AB-%E4%B8%8B-%E6%96%B0%E6%BD%AE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%9D%91%E4%B8%8A-%E6%98%A5%E6%A8%B9/dp/4101001553/ref=sr_1_2?ie=UTF8&s=books&qid=1223910007&sr=8-2

なるほど。こういう落とし方をしましたかぁ。この下の前半は正直退屈でした。

異次元的な世界がここまで複雑化するとある程度は「藪の中」に葬るしかないな、とは予想しました。たとえそうしたとしても、ひとつひとつの対話における意味合いが深いので、この小説にはそれなりのメッセージが押し出せてしまう深さはあるようには感じた。

しかし、その異次元的な世界については明確に示さないが、ある程度予想できるヒントを上手く残して終えていることは凄い。よくあるのは、最後に説明みたいな台詞が延々と5~6ページ続くような作品。最後に興醒めするようなエンディングを描くことなく、ある程度のヒントだけで落としてしまうところはさすがだ。

色々な読み方はできるだろうが、色々な場面で、様々なキャラクターを生と死の境目としてのリンボーに人を立たせることによって、人間的に成長していくこと(=生きること)を表現しているように感じた作品。教師だからそう感じたのかもしれないが・・・

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海辺のカフカ(上)

http://www.amazon.co.jp/%E6%B5%B7%E8%BE%BA%E3%81%AE%E3%82%AB%E3%83%95%E3%82%AB-%E4%B8%8A-%E6%96%B0%E6%BD%AE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%9D%91%E4%B8%8A-%E6%98%A5%E6%A8%B9/dp/4101001545/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1223910007&sr=8-1

村上春樹、第3弾といったところ。村上春樹の世界を知るために2冊の本を試みたかよくわからず、中途半端な作品よりも村上春樹が本腰を入れて執筆したもの、それも比較的新しいものを選択してみた。

想像していたよりも面白い。少なくとも(上)に関しては。意外なのはリアルからはみ出てしまっているところ。

私は宮部みゆきも嫌いではないが、あのリアル世界からはみでていくミステリーは反則技だと思っている。私の評価する反則技というのは「はみ出し方」にもよるのだ。例えばカフカの「変身」は私の中では反則技ではない。ぐっと心理的なリアリティを生み出すこともあるからだ。しかし宮部みゆきの場合、ミステリーだからこそ反則技が強調される。ミステリーでミラクルはちょっと・・・と思っている。

この海辺のカフカ(上)は様々な疑問を残して終える。これをどう落としていくのかが反則技になるのかどうかの分かれ道。全ては(下)で評価が決まる。

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2008年10月11日 (土)

ふしぎな図書館

http://www.amazon.co.jp/%E3%81%B5%E3%81%97%E3%81%8E%E3%81%AA%E5%9B%B3%E6%9B%B8%E9%A4%A8-%E6%9D%91%E4%B8%8A-%E6%98%A5%E6%A8%B9/dp/4062127393/ref=sr_1_2?ie=UTF8&s=books&qid=1223728975&sr=1-2

村上春樹の短編すぎる短編。村上春樹の世界を知るために買ってみたが、これは異国感たっぷりのファンタジー。

結末に何かを語らせないところが「風の歌を聴け」と共通するところ。読んでいる過程とストーリー全体のトーンを手掛かりに読者に何かを残す感じ。

両者とも読んでいる過程はまあまあ楽しめた。

次!

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風の歌を聴け

http://www.amazon.co.jp/%E9%A2%A8%E3%81%AE%E6%AD%8C%E3%82%92%E8%81%B4%E3%81%91-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%9D%91%E4%B8%8A-%E6%98%A5%E6%A8%B9/dp/4062748703/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1223727827&sr=8-1

これまで避けてきた作家。知人の強い勧めにより読むに至ったが、「ライ麦畑でつかまえて」が嫌いな私としては、やはり村上春樹も避けていたかった。

平易な文章で当時(1979)としては斬新な切り口であったであろうと思われるが、現在となってはインパクトがあるとは感じない。平易な文章の割にストーリーの難解さは予想通りだが、この辺は最近のものも読まなければ何とも評価し難い。

率直な感想としては、日本的でない。これが翻訳された書物だと言われても納得するだろう。村上春樹の本は英訳がしやすいという。日本的な表現が避けられているのか、無意識にそういった文章になるのかはわからないが、日本的な表現が少ない中では、私は「空気」を感じることができないのでやはり苦手だ。どうも情景は想像できるが、日本の風景が浮かばないのだ。異国感がある。

日本文化を背景にした日本的な表現・・・これも大切にしたいが、国際社会において日本人にしか伝わらない表現では共生できない。その社会で要求される表現はこの本の書かれた70年代から始まっていたのだろうか?

日本語教育は何処へ向かえば良いのか・・・悩ましい。

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2008年10月 2日 (木)

会社の値段

http://www.amazon.co.jp/%E4%BC%9A%E7%A4%BE%E3%81%AE%E5%80%A4%E6%AE%B5-%E3%81%A1%E3%81%8F%E3%81%BE%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E6%A3%AE%E7%94%9F-%E6%98%8E/dp/4480062890/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1222911691&sr=8-1

発刊されたのは2006年2月だが、書かれたのは2005年12月である。それはあとがきを読めばわかる。この時代背景が絶妙な時期にあるので、そこを前提に読み込まなければならない。

それはライブドア・堀江貴史が逮捕されたのが2005年1月、村上ファンド・村上世彰が逮捕されたのが同年6月、ディズニーがピクサーを買い取り、ジョッブスがディズニーの筆頭株主となったのも2006年である。

堀江にしても村上にしても、楽天やディズニーにしてもサンプルとして登場する。一番身近なサンプルが登場するが、転換されていくのは2006年以降ということを考えると、執筆時期が残念である。

本の内容としてはとてもわかりやすいのだと思う。とはいっても、そうそう、こういった本は読まないから比較できるものではない。

しかし、専門外の文献は分かりやすく書いていても、語彙的に困難であったり、しくみが新たな世界を示すものであったりするので一般的な新書よりも読むのに時間がかかった。かかりすぎかもしれない。それでも新たな知見を広げていくことは自分を広げることでもあるので困難ではあっても楽しい読書とはなった。

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